住環境アドバイザー松岡在丸(まつおかさいまる)による住まいのカウンセリング
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絆を生みだす「ファミリーキッチン」の8つのポイントと潜在的な『力』
以下の3つ以上の項目で問題があるなら、
あなたの家のキッチンには改良が必要です。


プラン:頭より高い位置に食器が入るような食器棚が必要ですか?
 
地震の時に建物が倒壊することも避けたいですが、建物内の家具や食器が原因で大けがをすることも。モノがあふれているご家庭も多く、必要最小限のもので生活していることは稀な時代。

東日本大震災でも、食器が落ちてきて割れた破片で怪我をした人も少なくありません。地震対策をしている食器棚でも、中の食器まで対策されていることはほとんどありません。

もしも食器棚が大きく、特に子供たちの頭よりも高いところに食器が収納されているとしたら、今すぐ改善を図りましょう。壁面は棚を置いて収納スペースにする事例が多いようですが、むしろ、対面式キッチンにして調理台の反対側を食器棚スペースにするほうが安全ですし、意外と多くの量を収納できるものです。

ということは、台所のスペースを考え直す必要があるかもしれない、ということです。狭い台所だと、それだけで食器棚が高く高くなっていきますから。


プラン:調理台は、1人が作業したら一杯になってしまいますか?
 
料理は一人でするものでしょうか?いいえ。家族みんなで料理をしてもいいですし、友人たちと外食するよりも一緒にクッキングを楽しむほうが経済的で楽しいものです。そのような楽しみ方ができない理由の多くが、「一緒にキッチンに立って作業する」という文化と、それを支えるキッチン仕様が日本には少ない、ということです。

調理台は包丁作業だけではありません。捏ねたり混ぜたり水切りしたりと、たくさんのステップがあります。お手伝いしたくても調理場が狭くて「邪魔よ!」となってしまうとすれば、せっかく家族がコミュニケーションを取りながら一つの作業をすることができる機会なのに、気まずい時となってしまいます。

キッチンは一人の作業場と考えてはなりません。少なくとも2〜3人が同時に調理作業ができるよう、仕様を考え直してはいかがでしょうか?


プラン:2〜3人が同時に動き回ると必ずぶつかって危ないでしょうか?
 
家族や友人と料理を楽しむ、というのをライフスタイルの一部にできるかどうかは、キッチンの移動スペースが十分あるどうかに依存するといっても過言ではないでしょう。複数の人間が同時に動き回れる厨房はストレスも少なく、効率的に調理が進みます。

家であれば、こうしたスペースを使っての調理作業を、コミュニケーションや協同作業の一つとして確立したいものです。しかし、調理場内を自由に移動できないとすれば、結局、一人が作業している時に他の人はどこか別の場所で時間を過ごさなければなりません。

こうして一致団結して取り組むことができなくなっていきます。子供に料理を教えるのも大変になります。せっかく「絆」を強める一番良い機会がキッチンに可能性に含まれているのに、とても勿体ないことですね。

また、スペースが広ければキャスター付きのワゴンを活用するなどして、効率を上げることもできますし、ホームパーティーの時などに大活躍します。


プラン:朝一番の仕事場である台所が、早朝6〜7時に電気を点けないと暗い?
 
朝、暗くて寒い台所に立つことが心理的に与える影響について想像してみてください。しかも、毎日毎日、何年も何十年もその状況で、奥さん、お母さんが台所作業をするわけです。家族が寝室でまだ休んでいる間にも、です。

台所が朝の光で明るくさわやかですと、それだけで作業は楽しくなります。また、そのような明るくて過ごしやすいキッチンには、家族のみんなも自然に足を踏み入れたくなります。「お母さん、おはよう!」がとても気分良く、自然な日常になります。

キッチンはできるだけ東側に持ってくるのが良いでしょう。とはいえ、大きな窓を設置して外光をたくさん取り入れられるなら、西側でも大丈夫。その場合、西日が差しこんで難しいと思われるかもしれませんが、ブラインドなどを活用して、朝は明るく、夕方は光をさえぎるということは簡単です。

とにかく大切な考え方は、朝6〜7時に台所が自然の光で明るくさわやか、ということなんですね。


プラン:家族が出入りする玄関や勝手口から遠すぎませんか?
 
食料品を買ってきて、家に入ってから台所の冷蔵庫や食糧庫にしまうという、一見なんでもない日常のこの作業は、意外と大変なものです。しかも、買い物は週に何度か必要ですので、その都度、大変な思いをして運ばなければなりません。家庭のごみは多くの場合、台所に集まりますから、ゴミ出しをするにもすぐに外に出られないと不便ではありませんか?

また、台所作業をしている時に家族が帰宅することも多々あります。誰かが出掛けるときには台所作業中に手を止めることも容易ではない場合があります。そんな時、きちんと顔を見ながら「いってらっしゃい」「お帰りなさい」ができるでしょうか?

玄関から台所が丸見えになるのは避けたい、と思うのは自然の感情でしょう。しかし、距離が遠すぎて家族のコミュニケーションが阻害されたり、利用の不便さを毎日感じたりするようであっては、そこに何十年も住むことにストレスを感じますね。


環境:大事な会話をする空間になり得ますか?
 
お母さんは「台所にいるもの」という意識が、子供に備わります。ではお母さんとコミュニケーションを取ろうとするとき、どこで会話したら良いのでしょうか。リビング?子供部屋?

実はキッチンというのが、意外と打ち解けて話ができるスペースなんです。台所作業をしているときに相談されても、その場ですぐに火を止めて話に集中できます。わざわざ「ちょっと相談に乗って欲しんだけど」「じゃあリビングで待ってて、この調理が終わったら行くから」というやり取りが入るだけで、コミュニケーションは難しくなります。

台所作業をしているお母さんに、子供は話しかけやすいものです。「今日、学校でこんなことがあったんだ」という一言に対して、その場で、すぐに親子の親密な会話を始めることができるもの。ですから、キッチンスペースというのは有意義な話し合いができるほどのスペースと雰囲気が確立されているべきなんです。


環境:冬、寒くない? 夏、暑くない?
 
どの部屋にも共通することですが、長時間の作業や絶対に必要な作業をする環境が暑かったり寒かったりすれば、そこで長年、毎日過ごすのは本当にストレスになります。どの人が来ても快適に過ごせるキッチンでなければ、ここは「来たくないところ」「働きたくない環境」ということになります。

そういう状況で、果たして家族の健康と幸せのカギとなる良い料理ができるでしょうか。主婦であれば、そのような環境で毎日の家事をしたいと思えるでしょうか?

「台所が寒い」というのは、実は最もリフォームしたいと思う動機付けになる半面、最も見過ごされがちなポイントともなっています。「寒いからリフォームしたい」と思っても簡単ではありませんし、リフォームするとなるとキッチンの仕様とかレイアウトにばかり目が行ってしまうから。

寒さや暑さを馬鹿にしてはいけません。夫であれば、自分の職場環境が暑かったり寒かったり暗かったり狭かったりという状況にあることを想像してみてください。そしてそういう状況で自分の奥さんを働かせることの情けなさも想像してみてください。


環境:電磁波が出る電磁調理器を使っていますか?
 
女性の乳がんが増えている原因の一つとして、電磁波の影響が懸念されています。過敏症やアトピーなど他の病気についても、高圧電線の下にある家では暮らせないというケースも多々あります。

ですから、家の中で電磁波を放出するものはできるだけ避けたいもの。

特に電磁調理器(IHヒーター)などは、こうした懸念点に輪をかけています。オール電化はエコや環境問題の観点からもこれからの日本において一般的な仕様になりますが、健康被害に及んでしまっては元も子もありません。

ラジエントヒーター(遠赤外線調理機)仕様のシステムキッチンを採用するなどの心配りが欲しいですね。